【実務解説】標準必須特許(SEP)は「グローバルレート」なのか?国ごとのライセンス料の違い、シェアの考え方、各国の判断を整理する

GlobalRate

自動車、スマート家電、工場設備など、あらゆる製品がネットにつながる「マルチコンポーネント製品」が広がり、通信技術(4Gや5Gなど)の標準必須特許(SEP)を巡るライセンス交渉は、従来の通信業界を超えて、異業種間でも、激しくなっています。

実務では、次のような疑問が、よく出てきます。

  • SEPのライセンス料は、世界共通の「グローバルレート」なのか。
  • 同じ特許群でも、国ごとに、ライセンス料が変わることはあるのか。
  • 各国でのSEPのシェアは、どのように考えるのか。

この記事では、グローバルライセンスの考え方、地域別の料率の実例、シェアの考え方、各国の最新の動きを、整理します。

本記事は、一般的な情報提供で、法的助言ではありません。SEPのライセンス料は、国、裁判所、事案によって異なり、動きの速い分野です。具体的な案件は、専門家にご相談ください。

この記事でわかること

  • グローバルライセンスと、グローバルレートの意味
  • 国・地域ごとに料率が分かれる例と、分かれない例
  • 料率が地域で変わる、三つの要因
  • トップダウン方式でのシェアの考え方と、架空の計算例
  • 特許がない国、有効性が変わる国の扱い
  • 日本、中国、英国、ドイツ、EUの最新の動き(2026年10月時点)

用語集(先にここだけ読んでもOK)

用語意味
グローバルライセンス特許ポートフォリオ全体を、世界を対象に、一括して、ライセンスする契約
グローバルレートグローバルライセンスの、料率や金額。世界で一律の料率という意味とは、限らない
属地主義特許権は、国ごとに、独立して存在し、その国の中でだけ、効力を持つという原則
過剰宣言実際には必須でない特許が、標準化団体に、多めに宣言されること
累積ロイヤルティ率ある規格について、すべての権利者のロイヤルティを、合計した率
シェア累積ロイヤルティのうち、権利者が受け取る割合。必須特許の数や、ポートフォリオの強さで、考える
ポートフォリオの強さ(強度比)権利者のポートフォリオの、規格全体に対する、相対的な強さ
非FRAND要因ライセンスの条件を、FRANDの水準から、ずらした要因(資金難、制裁、ホールドアウトなど)

目次

1. 要点

  • SEPのライセンスは、グローバル一括で締結されることが多く、英国最高裁も、中国の裁判所も、東京地裁も、グローバルな解決を、志向しています。
  • ただし、グローバルライセンス=世界で同一の料率ではありません。判断例の中には、地域ごとに、料率を分けたものがあります。
  • 一方で、地域差を設けることは、一般的に確立した原則ではなく、事案(ポートフォリオの大きさ、特許の分布、販売の地域)によります。
  • シェアの計算では、過剰宣言の除去、有効な特許のカバレッジ、ポートフォリオの強さが、論点になります。
  • 特許がない国、特許の有効性が変わる国の扱いは、契約での、明確化が大切です。

2. SEPのライセンス料は、どう決まるのか

SEPのライセンス料は、通常の特許のような、完全な自由価格では、ありません。権利者が、標準化団体(ETSIなど)に対して、FRAND条件でライセンスすると宣言しているためです。最終的な額や率は、次の三つのルートのいずれかで、決まります。

ルート内容
二社間交渉権利者と実施者が、直接交渉し、お互いのポートフォリオの価値や、ビジネス上の力関係を加味して、合意する
特許プール複数の権利者が、特許を持ち寄り、管理組織(AvanciやSisvelなど)を通じて、1台あたり〇ドルなどの、公表レートで、一括して、ライセンスする
司法判断交渉が、まとまらず、裁判所が、判断する。英国と中国には、グローバルなFRAND条件を決めた例がある。ドイツの裁判所は、通常、料率を決めない(2026年のSamsung v ZTEで、ミュンヘン地裁が、和解の金額を提案した例がある)。日本の東京地裁は、グローバルFRAND実施料の合意形成を、重視している

交渉や裁判では、トップダウン方式と比較方式が、互いの検証として、使われます。


3. 「グローバルレート」とは何か

3-1. なぜ、グローバル一括なのか

特許権は、属地主義で、国ごとに、独立して存在します。しかし、スマートフォンや自動車のような製品は、世界中で、製造、販売、使用されるため、国ごと、特許ごとに、ライセンスを結ぶのは、非効率です。

地域考え方
英国高等法院(Birss判事、2017年)は、国別のライセンスを、現実的でないと考え、グローバルライセンスが、FRANDであると判断した。控訴院(2018年)、最高裁(Unwired Planet、2020年)も、この考え方を、支持した
中国重慶の裁判所が、2023年のOPPO v Nokiaで、中国の裁判所として初めて、グローバルなFRAND料率を決定した。最高人民法院は、Nokiaの管轄に関する異議を退けた
日本東京地裁知財部は、2026年1月の審理要領で、SEP保有者のグローバルなポートフォリオ全体について、FRAND条件による実施料(グローバルFRAND実施料)の合意形成を図ることを、裁判所の重要な役割の一つとした

3-2. 「グローバル」と「世界で同一」は違う

グローバルライセンスは、対象が世界全体という意味です。料率が、世界で同一という意味では、ありません。次章で、地域ごとに、料率を分けた例を、確認します。


4. 国・地域ごとに、料率は違うのか

4-1. 結論

判断例の中には、地域ごとに、料率を分けたものが、あります。一方で、地域差は、一般的に確立した原則ではなく、事案によって、扱いが、分かれます。

4-2. 料率が地域で変わる、三つの要因

要因内容
技術の価値(購買力など)技術が、消費者の支払意思を、どの程度、高めるかが、地域によって、異なる場合がある
特許のカバレッジと権利行使の実効性権利者が、どの国に、有効な特許を持ち、どの程度、権利行使できるか
実施者の製造・販売の地域実施者の製品が、どこで製造され、どこで販売されるか

4-3. 実例

事案・プログラム内容
Unwired Planet v Huawei(英国、2017年)グローバルライセンスの料率を、主要市場と、中国を含むその他の市場で、分けた。中国とその他の市場は、他の地域より、50%低いとした。理由として、比較可能なライセンスで、中国の料率が、低い傾向があること、中国で、権利者の関連するSEPが、少ないことなどが、挙げられた。特許の有効性の変動に、料率を調整する仕組みも、含められた。最高裁は、この枠組みを、維持した
OPPO v Nokia(中国・重慶、2023年)一人あたりGDPが2万ドル以上の国・地域は、5Gマルチモード端末で、1台あたり1.151ドル、4Gで0.777ドル。それ以外(中国本土を含む)は、61.42%の割引で、5Gで0.707ドル、4Gで0.477ドル。理由として、権利者のポートフォリオが、世界で均等に分布していないこと、実施者の主要市場が、先進国と中国であること、所得、購買力、特許の強さなどが、挙げられた。5Gの累積ロイヤルティ率は、4.341〜5.273%(世界で初めての、5Gの累積ロイヤルティ率の判断)。4Gの累積ロイヤルティ率(6〜8%)は、5Gを算定するための、入力値として使われた
TCL v Ericsson(米国、2017年)地域ごとの、ポートフォリオの強さの比(地域強度比)を使い、米国以外では、権利者のポートフォリオが、弱いことを、料率に反映した。この判断は、のちに、手続上の理由で、上訴審で、取り消されたと、報じられている
InterDigital v Lenovo(英国、2023年)裁判所は、Unwired Planetの、地域のカバレッジの違いを扱う方法は、特許が少ないライセンサーには、適していても、大きなポートフォリオを持つライセンサーには、必ずしも、当てはまらないと説明した(専門家の論考による)
Samsung v ZTE(英国、2026年)判決の構成に、地理的調整、満了した特許、出願中のみの特許ファミリーへの調整が、含まれている
VCL Advance(プール)公表料金で、地域R1(先進国を中心)は1台あたり0.30ドル、地域R2は0.20ドル(10万台までは無料、年間の上限あり。料金は、変更の可能性)
Avanci(プール)車両単位の定額(2023年の報道で、5Gは32ドル、4Gは最大20ドル)。地域別の料金は、報じられていない

4-3. 「国ごとに違うのが常識」とは、言えない

専門家の論考(2026年6月、Compass Lexecon)は、TCL v Ericsson、Unwired Planet、InterDigital v Lenovo、OPPO v Nokiaの四つの判断から、次の枠組みを、整理しています。

  • 技術の価値、特許のカバレッジ、権利行使の実効性が、地域で異なる場合は、原則として、地域で料率が異なることを、認める。
  • ただし、それは一般的な真理ではない。例えば、世界中に、広く分布した、大きなポートフォリオを持つライセンサーでは、地域差が、正当化されにくい。
  • グローバルライセンスの料率は、主要市場の料率に、地域ごとの割引を適用し、販売の地域の構成に応じた、加重平均になる、と整理できる。

したがって、「国ごとに違うのが、常識」ではなく、「ポートフォリオと市場の事情によって、地域差が、認められることがある」というのが、正確です。


5. シェアは、どう考えるのか

5-1. トップダウン方式の基本

トップダウン方式では、①規格全体の累積ロイヤルティ率を設定し、②権利者のシェアを掛けて、個別のライセンス料を、出します。

個別のライセンス料 = 算定基礎(製品価格など) × 累積ロイヤルティ率 × 権利者のシェア

OPPO v Nokiaでは、5Gの単独モードのライセンス料を、5G標準の累積ロイヤルティ率と、Nokiaの5G特許のポートフォリオの強さの比の積として、算定しました。Nokiaのシェアの根拠として、4Gと5Gの宣言SEP全体に占める、Nokiaの割合が約7%とする、調査会社の報告書が、使われたと報じられています。

5-2. シェアを考えるときの論点

論点内容
過剰宣言の除去標準化団体の宣言は、必須性を、確認していない。クレームチャートの精査や、サンプリングで、真に必須な特許を、絞り込む
有効な特許のカバレッジ権利者が、どの国で、有効な特許を持つか。特許は、国ごとに、審査、登録され、無効になることもある
ポートフォリオの強さ件数だけでなく、質や、実施者の製品での重要性も、考慮される場合がある
満了した特許、出願中の特許満了した特許、登録されていない出願は、価値の評価が、異なる(2026年のSamsung v ZTEで、調整の対象になった)
4Gと5Gの重みマルチモード製品では、世代ごとの価値の貢献を、分けて、考える(OPPO v Nokiaで、世代ごとの価値貢献比が、判断された)

5-3. 国別のシェアの考え方(一つのモデル)

地域別に、有効な特許の分布が、大きく異なる場合、地域ごとにシェアを考え、販売の構成で、加重するというモデルが、考えられます。実際の裁判所が、このような国別の計算を、機械的に行うのが、一般的というわけでは、ありません。以下は、考え方を示す、架空の例です。

地域年間販売台数製品価格(仮)累積ロイヤルティ率(仮)権利者の有効なシェア(仮)1台あたり地域の合計
A(先進国)600万台600ドル4%8%1.92ドル1,152万ドル
B(中国)300万台400ドル4%5%0.80ドル240万ドル
C(その他)100万台300ドル4%2%0.24ドル24万ドル
合計1,000万台———平均 約1.416ドル約1,416万ドル
  • 地域Cで、権利者の有効な特許が、全くなければ(シェア0%)、地域Cの24万ドルは、ゼロになり、合計は、約1,392万ドルになります。ただし、実際には、製造国に特許がある場合や、その国から他国へ輸出される場合など、特許がない国でも、ライセンスの対価が、ゼロになるとは、限りません。
  • この例は、仕組みを説明するための、架空のもので、実際の料率や、裁判所の計算方法を示すものでは、ありません。

5-4. 特許がない国の扱い

論点内容
属地主義と製造・販売特許は、国ごとに、効力を持つ。製品の製造国や、販売国に、有効な特許があれば、その国での製造や販売が、侵害になり得る
特許がない国向けの販売権利者が、販売国に特許を持たない場合でも、製造国に特許があれば、対価が、生じ得る。地域差の割引で、対応する例がある(Unwired Planetで、権利者の特許が少ない地域の料率を、低くした)
判断の考慮要素製造地、販売地、使用地、特許の分布、権利行使の実効性

6. 特許の有効性が変わる場合の扱い

特許は、国ごとに、無効になる場合が、あります。グローバルライセンスの契約では、有効性の変動を、どう扱うかを、あらかじめ、決めておく必要があります。

方法内容
再調整条項主要市場で、特許が、無効になる、または、非侵害と判断され、権利者の特許数が、減った場合に、料率を、調整する仕組み。Unwired Planetの判断にも、同様の仕組みが、含まれた
地域別の料率地域ごとに、料率を分けておき、特定の地域で、特許が、失われた場合に、その地域の料率を、見直す
期間の定め一定期間ごとに、条件を、見直す
紛争解決有効性や必須性を、争った場合の、料率への影響を、契約で定める

7. 各国の動き(2026年10月時点)

7-1. 日本

項目内容(公表資料による)
SEP訴訟の審理要領(2026年1月20日)SEPの実施が、国境を越えるため、SEP保有者のグローバルなポートフォリオ全体について、FRAND条件による実施料(グローバルFRAND実施料)の合意形成を図ることを、裁判所の重要な役割の一つとした。通常の特許侵害訴訟の二段階審理と異なり、権利濫用の抗弁が、主要な争点になることが多い、という日本のSEP訴訟の特徴を、踏まえている(解説による)
SEP調停の審理要領グローバルFRAND実施料の合意形成を、目的とする。算定方式は、グローバルスタンダードを参照し、算定根拠が示されている限り、トップダウン、比較、その組み合わせの、いずれでも、よい。第1回調停期日までに、主張と証拠を提出し、原則として、3回の期日内での解決を、目指す。2026年2月から、運用が始まった(解説による)
経済産業省(2020年)トップダウン方式と、寄与率に基づく算定を示した(法的拘束力は、ない)

裁判所が、一方的に、グローバルな料率を決定する仕組みでは、なく、当事者の合意形成を、促す仕組みとして、整理されています。

7-2. 中国

  • 重慶の裁判所が、2023年のOPPO v Nokiaで、グローバルな料率を、3地域に分けて、決定しました。
  • 2025年に、Geelyが、杭州の裁判所に、Nokiaに対するグローバルFRAND条件の決定を、求める訴えを起こしました(2026年5月に、和解)。
  • 2026年の、Samsung v ZTEでは、重慶の裁判所が、ZTEの6年間で7億3,100万ドルの提案を、FRANDと判断したと報じられました(英国の判断と、大きく異なる)。

7-3. 英国

  • 2026年5月1日の、Samsung v ZTE(高等法院)は、英国で初の、クロスライセンスの判断で、一括金額を、約3億9,200万ドルと判断しました(報道)。地理的な調整、満了した特許などへの調整を、含んでいます。
  • Optis v Appleの、最高裁の審理は、2026年6〜7月に行われ、判決は、確認できていません。

7-4. ドイツ

  • 通常、料率の決定は、行いません。
  • 2026年の、ZTE v Samsungで、ミュンヘン地裁は、比較対象が不足するとして、トップダウン分析を行い、和解の金額(5年間で約6億4,000万ドル)を提案したと報じられました。

7-5. EU

項目内容
SEP規則案2025年に撤回された(欧州議会は、欧州委員会を、提訴する手続きを進めた)。EUの規則による、SEPの制度化は、現時点で、ない
危機管理のための強制ライセンスの規則Regulation (EU) 2025/2645は、2025年12月16日に採択、同年12月30日に官報に掲載され、2026年1月19日に施行された。危機や緊急事態における、危機対応製品に関する、EU全域の強制ライセンスの規則で、SEPの商業的なFRANDライセンスとは、別の制度。SEP規則案の撤回の代わりでは、ない

8. 実務のチェックリスト

確認項目内容
契約の範囲グローバルライセンスか。対象の特許、国、期間、製品を、確認したか
地域別の料率地域ごとに、料率を分けるか、一律か。地域の定義(例:一人あたりGDPの基準、市場の区分)は、明確か
加重平均販売の地域の構成が、変わった場合の、料率への影響を、確認したか
シェアの根拠過剰宣言を除いた、真に必須な特許の数、有効な特許の国別の分布、ポートフォリオの強さを、確認したか
特許がない国製造国、販売国、使用国の、特許の有無と、料率への反映を、確認したか
有効性の変動無効・非侵害の判断が、出た場合の、再調整条項を、定めたか
比較対象比較可能なライセンスを、確認したか。地域差の調整は、適切か
国ごとの違い英国、中国、ドイツ、日本の、紛争解決の傾向を、把握したか
専門家弁護士、弁理士、経済分析の専門家に、早期に相談したか

9. ケーススタディ(架空の例)

以下は、イメージをつかむための架空の例です。実在の企業・案件ではありません。

機器メーカーA社は、世界中で製品を販売しています。SEPの権利者B社が、A社に、グローバルライセンスを、提示しました。B社の提示は、全世界で、一律の料率でした。

  • A社は、B社の特許の国別の分布を、確認しました。B社の有効な特許は、主に、欧米と日本に集中しており、A社の主要な販売先である、中国と新興国では、少ないことが、分かりました。
  • A社は、地域別の料率(主要市場と、その他の市場)を、対案として、提示し、地域ごとのB社の有効なシェアと、比較可能なライセンスの地域差を、根拠にしました。
  • B社は、大きなポートフォリオを持つため、地域差は、正当化されにくいと反論しました(InterDigital v Lenovoの考え方)。
  • 最終的に、両社は、主要市場と、その他の市場の二つの地域で、料率を分け、有効性の変動の再調整条項を、入れることで、合意しました。

ポイントは、特許の分布の確認、地域別の根拠、再調整条項です。


10. よくある質問(FAQ)

Q1. SEPのライセンス料は、世界共通ですか?
いいえ。グローバルライセンスは、世界を対象にしますが、世界で同一の料率とは、限りません。地域ごとに、料率を分けた判断例があります(Unwired Planet、OPPO v Nokia)。

Q2. 国ごとに、ライセンス料は、変わるのですか?
事案によります。技術の価値、特許のカバレッジ、権利行使の実効性、実施者の販売の地域によって、地域差が、認められることがあります。ただし、大きなポートフォリオを持つ権利者では、地域差が、正当化されにくいとの整理も、あります。

Q3. 特許がない国では、ライセンス料は、ゼロですか?
ゼロとは、限りません。製造国や、輸出入の関係で、他の国の特許が、関わることがあります。地域差の割引で、対応する例があります。

Q4. シェアは、国ごとに、計算するのですか?
国別に、機械的に計算するのが、一般的に確立しているとは、確認できていません。権利者の有効な特許の、地域別の分布を、料率に反映する、方法があります(地域別の料率、地理的調整など)。

Q5. 特許が無効になったら、料率は、変わりますか?
契約で、再調整条項を定めておけば、変わり得ます。Unwired Planetの判断にも、有効性の変動に応じた、調整の仕組みが、含まれました。

Q6. 日本の裁判所は、グローバルな料率を、決めますか?
東京地裁の審理要領は、グローバルFRAND実施料の合意形成を、図るとしています。裁判所が、一方的に、決定する仕組みでは、ありません。

Q7. EUの強制ライセンスの規則は、SEPのライセンス料に、関係しますか?
Regulation (EU) 2025/2645は、危機管理のための制度で、SEPの商業的なFRANDライセンスとは、別です。


11. まとめ

  • SEPのライセンスは、グローバル一括が多く、英国、中国、日本の裁判所は、グローバルな解決を、志向しています。
  • ただし、グローバルライセンス=世界で同一の料率では、ありません。地域別に料率を分けた判断例(Unwired Planet、OPPO v Nokia)が、あります。一方で、地域差は、一般的に確立した原則ではなく、事案によります。
  • シェアの考え方では、過剰宣言の除去、有効な特許のカバレッジ、ポートフォリオの強さが、重要です。国別の機械的な計算が、一般的とは、確認できていません。
  • 特許がない国、有効性が変わる国の扱いは、契約で、明確にすることが、大切です。
  • 日本は、東京地裁の審理要領(2026年1月)で、グローバルFRAND実施料の合意形成を、重視しています。EUの強制ライセンスの規則は、SEPの商業的なライセンスとは、別の制度です。

今後のウォッチポイント

  • Optis v Appleの、英国最高裁の判断
  • 日本のSEP調停の運用と、実績
  • 中国の、グローバル料率の判断(Samsung v ZTEの、控訴など)
  • 英国とドイツ・中国の判断の、相違への、実務の対応
  • 地域別の料率を、採用するプールの、動き

参考資料

日本

英国

中国・地域別料率

ドイツ・中国(2026年)

EU

本記事について
本記事は、一般的な情報提供であり、特定の案件についての法的助言ではありません。裁判例、制度、料金、各社の運用は変更されることがあります。重要な判断をする際は、必ず一次情報と、専門家の助言をご確認ください。誤りや更新が必要な点にお気づきの場合は、(連絡先・問い合わせ方法)までご連絡ください。

この記事は、大規模言語モデル(LLM)の支援を受けて作成・編集されたものです。他の言語版は、LLMによる翻訳です。翻訳の過程で、ニュアンスや法律用語に不正確な点が生じる可能性がありますので、重要な判断をされる際は、日本語の原文と一次情報をご確認ください。

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